測定機本体に試料を取り付けるための部品をいう。
測定治具は試料の状態(固体や液体)に応じ、測定に適した
形状を選択する必要がある。
また試料の形状、弾性率、粘性率の度合いに応じ、測定に
適した形状やサイズの測定治具を選択する必要がある。
測定治具と試料の適合性は、測定精度と著しく関係するも
のであり、状態変化の激しい挙動に対しその適合性も依存
するのである。
試料幅と長さの比が大きい、フィルムの測定に適合する。
試料長さ方向の両端を挟み、同方向に動的力を与えるために用いる部品である。
動的粘弾性測定の温度依存性における適用範囲は固体弾性からゴム弾性までである。
複合材料は補強剤含有の影響もあり、試料厚みが厚く弾性率が高いため試料の長さ方向に動的ひずみを与えにくい結果、測定精度が落ちる。
この場合は曲げや捻り測定治具が適合する。
ゴムやゲル状物質に適合。
円柱または四角柱状の試料を挟み、厚み方向へ圧力を与えるために用いる部品である。
動的粘弾性測定の温度依存性における適用範囲はポリマーのガラス転移温度における粘弾性状態からゴム状平坦域を経
て液状化開始温度まで。固体や液体には適合しない。
但しシーリング剤や粘着剤など粘度の高いペースト状の試料には有効である。
試料幅と長さの比が大きい、複合材料の測定に適合。
試料長さ方向の両端を固定、試料中央を厚み方向に動的力を与えるために用いる部品である。
動的粘弾性測定の温度依存性における適用範囲は固体弾性における樹脂のガラス転移後補強剤による結晶弾性までである。
ゴムやプラスチックスのガラス転移より高温側の測定には不向きである。
縦振動形動的粘弾性測定装置Rheogel-E4000による溶融樹脂や熱硬化性物質の測定に適合。
試料にスリット板を沈め板と容器壁面の間隙の試料に対しせん断方向へ応力を与えるために用いる部品。
温度依存性における適用範囲はポリマーのガラス転移温度における粘弾性状態から溶融まで、または液状や溶融状態から硬化反応による結晶化まで。固体は適合しない。
縦振動形動的粘弾性測定装置Rheogel-E4000によるゴムやゲ
ル状物質の測定に適合。四角板状の試料を挟み、厚みに対
しせん断方向へ応力を与えるために用いる部品。
温度依存性における適用範囲はポリマーのガラス転移温度
における粘弾性状態からゴム状平坦域を経て液状化開始温
度まで。固体や液体には適合しない。
試料幅と長さの比が大きい、複合材料の測定に適合。
試料長さ方向の両端を挟み、せん断方向に動的力を与えるために用いる部品である。
動的粘弾性測定の温度依存性における適用範囲は固体弾性における樹脂のガラス転移後補強剤による結晶弾性までである。
ゴムやプラスチックスのガラス転移より高温側の測定には不向きである。
液体高分子の粘度や粘弾性測定に適用する円錐形状のプレート。平板プレートと組み合わせて試料を両プレート間隙
に満たした状態で片側プレート駆動により回転方向へ応力
を与える。回転速度と応力の関係から粘度、動的回転角と
応力の関係からせん断弾性率を求める。
タール状の高粘度
や固体物質には適用外である。せん断速度はコーン角度に
反比例し、プレートの直径には関係しない。
ゴムやタール状の高粘度物質の粘弾性測定に適用する平板
プレート。同プレート2枚で試料を挟み、片側プレート駆
動により回転方向へ応力を与える。動的回転角からせん断
ひずみを求め応力との関係からせん断弾性率を導く。
低粘度液体には適合しない。動的ひずみはプレート半径に
比例、ギャップに反比例する。
直径の異なる二本の円筒を同軸上で重ねた状態の部品。
二本の円筒の間隙全体に液体試料を充填し、片方の円筒を
駆動させて、回転方向に応力を与えることにより、回転速
度に比例するせん断速度と応力の関係から粘度を導く。
せん断速度は円筒の回転速度以外に円筒の直径に比例し、
間隙の大きさに反比例する。高粘度液体やサスペンジョン
に適合する。
高分子溶液の揮発性溶媒が気化する速度を遅らせる部品。
コーンプレートと組み合わせて使用する。
溶媒揮発に伴う粘度上昇を抑える効能がある。