高分子物体の応力緩和測定における緩和時間が温度に依存す
ることから時間と温度の関係を定めた経験則をいう。
応力緩和は一定温度で試料に静的ひずみを与え、生じた応力
の低下速度を知る測定法である。温度が低いほどその速度は
遅く、温度が高いほど速い。応力低下速度は一定の応力低下
の比とそこへ到達する時間の関係であり、緩和時間はその到
達時間である。この経験則を使うと任意の温度における広い
タイムスケールの緩和挙動を短時間で予測できる。
(参照:HOME基礎講座 緩和時間、時間-温度換算則)
高分子物体の応力緩和測定における緩和時間が温度に依存す
ることから時間と温度の関係を定めた経験則のひとつである。
高分子物体のガラス転移温度から高温側のある温度範囲内で
測定温度を変えた数水準の応力緩和測定を行うと、時間軸上
で緩和曲線が縦列する。そのうち1本の緩和曲線を固定し、
他の測定温度の緩和曲線を対数時間軸に対して平行に移動さ
せてゆくと複数の緩和曲線が重なり1本の広いタイムスケー
ルの緩和曲線が合成される。これを合成曲線またはマスター
カーブという。WLF則は応力緩和の測定温度と時間軸上で
移動させない緩和曲線の測定温度との関係にある定数(C1C2)
をあてはめると2本の曲線が重なるための対数時間軸上にお
ける移動量が求まる経験則である。
(参照:HOME基礎講座 時間-温度換算則)
移動因子ともいう。対数時間軸上で縦列したそれぞれ測定温
度の異なる複数の応力緩和曲線がある。1本の緩和曲線を固
定させ、他の緩和曲線を対数時間軸に対して平行に移動させ
てゆくと、それぞれの緩和曲線が固定した緩和曲線に重なっ
たかたちで1本の広いタイムスケールの緩和曲線に変わる。
それぞれの緩和曲線が対数時間軸上で移動した指数をシフト
ファクター(Log aT)または移動因子という。
高分子物体のガラス転移温度から高温側のある温度範囲内で
測定温度を変えた数水準の応力緩和測定を行うと、時間軸上
で緩和曲線が縦列する。そのうち1本の緩和曲線を固定し、
他の測定温度の緩和曲線を対数時間軸に対して平行に移動さ
せてゆくと複数の緩和曲線が重なり1本の広いタイムスケー
ルの緩和曲線が合成される。これを合成曲線またはマスター
カーブという。
高分子物体の応力緩和測定に関わる対数時間軸上における
測定時間の範囲。
時間-温度換算則による合成曲線に関わる対数時間軸上に
おける換算時間の範囲。
動的測定におけるタイムスケールは測定周波数範囲または
合成曲線の換算周波数範囲である。