固体表面に液状物質を接触させると絡みつき、表面を傾け
ても、液体が流動して接触面から離れない状態をいう。粘
着剤はタックがありその強さを粘着力という。タックの対
象は塗料のタレに相当するが、タレても塗料が接触面に残
っていればタックである。液体の粘度が低いほど、固体表
面に絡みやすいが、表面を傾けると液体が流動しやすくな
る。溶剤を使用し、粘度の低い状態で固体表面に絡ませ、
その後溶剤を揮発させる方法が一般的である。
固体表面に液状物質が絡みついている状態から液状物質を
引っ張った際、固体表面から液状物質が離れる過程におけ
る最大の応力をいう。また液状物質が絡みついている状態
をタックという。粘着力の測定には、液状物質が固体表面
に絡みついている状態で液体表面に接触させた平面プロー
ブを引っ張る方法がある。引っ張る過程における現象は、
最終的に固体と液状物質の接触面、液状物質とプローブの
接触面、液状物質のいづれかで破断する。その過程におけ
る最大応力が粘着力である。
固体表面に液状物質が絡みついている状態で液状物質を固
化させ、接触面の垂直方向に引っ張った際、接触面から固
化させた物質が離れる過程における最大の応力をいう。
接着力の測定には、2つの固体を液状物質で接合し、それ
を固体させた状態で2つの固体を引っ張る方法がある。
引っ張る過程における現象は、最終的に2つの固体を接合
させて固化した物質との界面、固化物のいづれかで破断す
る。破断直前の応力を材料強度という。
液体表面から垂直に板を沈めたり、逆にその板を引き上げ
る際に応力が生じる。この動作を繰り返し行う際の応力を
動的応力という。この応力(波形ピーク)を板の動的変位で
割った値が動的表面張力(N/m)である。また板の変位をひず
みに換算して動的応力をひずみで割った値が動的弾性率(Pa)
である。
白金リングを液体に沈めた状態からリングを引き上げる過
程において、液面からリングが上昇してもリングと液体が
離れず、リングと液面間に円筒状の膜ができる。そのまま
リングが上昇していくと膜が破れて、リングと液面が離れ
た状態になる。リングと液面が離れる直前における、液面
から上昇した距離をいう。